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雨漏りが起こりやすい谷樋とはどの部分?原因や対処法を解説

2023年6月1日

谷樋

屋根に降った雨水は雨樋などいろいろな部品を通って外部に排出されていくのですが、やはり水が多く通る部位は雨漏りがしやすいという特徴があります。
そこでここでは雨漏りが起こりやすい「谷樋」で雨漏りが起こる原因とその対処方法について紹介していきたいと思います。

谷樋とはどういったものか

谷樋というのは屋根と屋根とがぶつかり合う部分にある「溝」のことを指しています。
金属製でできているために「谷板金」とも呼ばれています。
素材としてはステンレス、トタン、銅板、ガルバリウム鋼板などが多くなっています。
その名前の通り、屋根の谷となる部分に設置されている板金であり、屋根に降った雨水や雪解け水を外部に排出するために設置されている部品となっています。
雨水などが集中的に通る場所となりますので、それだけ劣化もしやすく、雨漏りにもつながることが多い場所でもあります。
業者に雨漏りについての相談や問い合わせがあった場合、8割以上が谷樋が原因となっているともいわれています。

ただ谷樋はすべての屋根に設置されているわけではありません。
屋根の形状によってある、ないがあります。
谷樋という名前の通り、「1つでも谷がある」ということが条件となっており、谷が1つもないシンプルな屋根の形状の場合には存在していません。
例えば、切妻屋根片流れ屋根などには谷がないために谷樋もないということとなります。

▷屋根の代表的な形状と特徴

谷樋で雨漏りが起こる原因とはどういったものか

雨漏り

雨漏りが発生しやすい谷樋ですが、ではここで雨漏りが起こる原因にはどういったものがあるでしょうか。
ここでは谷樋で雨漏りが起こる原因について紹介していきます。

経年劣化が起こっている

谷樋では谷部分に板金が設置されています。
しかしここは多くの雨水が通る場所ですので、金属である板金はサビてくることがあります。
特に酸性雨が降った際などは谷樋に大きなダメージを与えることとなります。
また、谷樋のサビの中でも「ガルバニック腐食」と呼ばれるものです。
これは屋根部分と谷樋部分で種類が違う金属を合わせることで、どちらか一方の金属が急激にサビていくという現象です。
このように金属部分がサビてくる、劣化していくというのは雨漏りが起こる原因となっていきます。
サビについては定期的に塗装を行うことで、ある程度防止していくことができます。

雨樋が詰まっていることによる雨水の逆流

雨樋はその構造上ゴミが詰まりやすいということがあります。
ゴミが詰まるとそれ自体が雨漏りの原因にもなるのですが、谷樋に負荷を与える原因にもなります。
雨樋にゴミが詰まることで雨水がスムーズに流れず、屋根の部分に雨水が逆流することがあるのです。
これを「オーバーフロー」と呼んでいます。
特に幅が狭い谷樋や、勾配が緩い屋根の場合などは雨水が排出されにくいため、逆流しやすいという特徴があります。
さらに台風やゲリラ豪雨など短期間に急激に雨が降った際などは水が溢れやすく、逆流が起こりやすくなっています。

▷雨樋の詰まりは放置すると雨漏りの原因に!

正しくない修理やDIY修理を行った

谷樋で雨漏りが起こる原因の1つに「正しくない修理、正しくないDIY」というものがあります。
しっかりと構造原理をわかっている人が修理などを行う際には起こらないことですが、素人が自分で防水テープなどを貼るというのは危険な場合があります。
少し雨漏りがしたからと言って補修のために防水テープなどを貼ることがあるのですが、この際にふさいではいけない隙間までテープでふさいでしまうということがあるのです。
こうして必要な隙間をふさいでしまうことで、雨水が流れずに溜まってしまうということがあります。

また、補修に限らず、DIYなどでも同様です。
自分で何か部品などを制作して設置した、自分で修理をしたということがあるかもしれませんが、こうした場合「勾配」などを気にせずに修理してしまう、部品を付け足してしまうということがあります。
このような素人判断での修理はより状況を悪化させてしまうことにもつながってしまいます。

施工業者の施工不良、手抜き工事

谷樋は屋根と屋根とがぶつがる場所ですので、「隙間」ができてしまうとそこから水が浸入することとなります。
そのため、隙間がないように防水シートを設置していく必要があります。
ただ、こうした下地の防水シートに隙間がある、雑につないであるという状態のまま板金が設置されると雨漏りがしやすいということになります。
こうした水が集中する場所では特に隙間ができないように防水シートを設置し、施工する必要があるのです。
そのため、施工不良、手抜き工事が行われると雨漏りが起こりやすいということとなるのです。

▷屋根修理の詐欺に遭わない4つのポイントとは?

谷樋で使用される素材の特徴とは

チョイス

谷樋に使用される板金にはさまざまな素材のものがあります。
素材によってメリット、デメリットがあり、雨漏りが起こりやすいかどうかにも違いがあります。
もし雨漏りがよく起こるという家であれば、素材を変えてしまうというのも良いかもしれません。
ここでは素材別の特徴について紹介していきます。

ステンレス製の谷樋

ステンレス製の谷樋の特徴としては「錆びにくい」「耐火性が優秀」「耐用年数が長い」というものがあります。
単純に性能が優れているために、多く使用されている素材となっています。
硬い素材なのでひび割れが起こることはありますが、基本的には圧倒的に長持ちする素材だと言えるでしょう。
現在、もっとも優秀な素材とされています。

トタン製の谷樋

最近見る機会は減ってきましたが、古い建物だとトタン製の谷樋が使われていることがあります。
その多くはトタン屋根とセットで使用されているというもので、「費用が安い」というメリットがあります。
ただ、「錆びやすい」「劣化しやすい」「勾配が緩い屋根が多いので水が溜まりやすい」というデメリットがあります。
これから谷樋を設置するのであれば、あまりおすすめできる素材ではありません。

▷トタン製とは?

銅製の谷樋

こちらも古い建物で使用されることが多かった素材です。
銅製のものは比較的長持ちするというメリットがあるのですが、20年ほどたった際に錆が原因で穴が開くことがあり、そこから雨漏りがすることがあるというデメリットがあります。
こちらも新しく谷樋を設置する際にはあまり使用されることのない素材となっています。
古くからの屋根で銅製の谷樋が使用されている場合は定期的にメンテナンスが必要と言えるでしょう。

ガルバリウム鋼板製の谷樋

こちらは近年使用が増加している素材です。
金属屋根であるガルバリウム鋼板が使用された屋根と相性が良いのも理由となっています。
金属屋根は耐久性や耐熱性が高く、軽量というメリットが多いことから利用が増えてきている素材ですが、そこに同じ種類の素材の谷樋を使うことで、さらにバランスが良くなるというメリットがあるのです。
やはり「錆びにくい」「耐用年数が長い」「耐震性が高い」といったメリットが特徴的だといえます。
ただ、初期費用が少し高めになるという点には注意しましょう。

▷ガルバリウム鋼板とは?

まとめ
谷樋は家の部位の中でも雨漏りがしやすい部位だとされています。
そのため、定期的にメンテナンスをするということに加えて、補修工事を行う際にステンレス製、ガルバリウム鋼板製などに交換するということもおすすめです。
雨水が通る場所だけに雨漏りに注意しなければならない部位であることを心掛けておきましょう。

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