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屋根の豆知識

戸建て住宅に多いスレート屋根の劣化症状とメンテナンス方法について

2024年4月24日

日本の建物には色々な種類の屋根材が使われています。
瓦屋根、スレート屋根、金属屋根などがそれにあたるのですが、それらの中でも幅広く利用されているのがスレート屋根です。
そこでここでは戸建て住宅に多いスレート屋根の劣化症状とメンテナンス方法について紹介していきたいと思います。

スレート屋根には二種類あるが、その多くは化粧スレートである

屋根材について詳しいということがなければ「スレート」という言葉をあまり聞く機会がないかもしれません。
建築業界ではスレートは薄く板状に加工した部材で、屋根材や外壁材として利用するものとなっています。
しかしスレートには実は二種類あり、そのうち化粧スレートが多く使われているという現状があります。
ここではまずスレートの種類について紹介していきます。

天然スレートについて

もともとスレートというとこちらの天然スレートを指しました。
その名前の通り、天然石である粘板岩を素材としています。
天然石ならではの「青と黒のコントラスト」「高級感」が特徴的なスレートとなっています。
ただ、天然石が素材ということもあって高額になりやすく、一般住宅の屋根材として使用するにはコスト面で合わないものがほとんどです。
迎賓館など特別な建物に使われることが多くなっています。
また、天然石を使用しているため施工するのに高い技術が求められており、塗装を重ねて行うこともできないという制限もあります。
こういった理由で一般にはほとんど普及はしていません。

化粧スレートについて

一般的に使用されている化粧スレートは、セメントを原材料としたスレートです。
天然スレートよりも価格がはるかに安く、施工性も高く、デザインも豊富で扱いやすいというメリットがあるので一般的に広く普及しています。
近年、「スレート屋根」という呼び方をする際には、ふつうはこの化粧スレートのことを指すようになっています。
天然石ではなく、人工的に作るものですので、デザイン性やカラーバリエーションも非常に種類が多く、周囲の風景や建物の外壁の色合いとも屋根材を合わせやすいという特徴があります。
利用メリットが多いため広く普及している化粧スレートですが、2004年以前に製造された化粧スレートの中には「アスベスト」が含まれていることがあるというのが最大の注意点です。
アスベストは人体に有害な物質であり、2004年以降は国内では製造、販売が禁止されています。
これより以前に製造されたスレートが使用されている建物は改修や取り壊しの際に注意が必要となります。

スレートの特徴、長所、メリットとは

スレート屋根は日本の屋根材としてもっとも幅広く普及している屋根材だと言えます。
それはスレートに多くの長所、メリットがあるからだと考えられています。
ここではそれらのメリットについて紹介していきます。

安価で、操作性も高いので扱いやすい

スレートには2種類あり、そのうち天然スレートは希少価値が高く、高額になるので一般の住宅で使うのには適していません、化粧スレートはセメントが主原料の素材となっているため、他の屋根材と比べても安価で使用することができます。
価格が安定して安い化粧スレートを屋根材として使うことで、建築費用の合計費用を抑えることができるでしょう。
また、瓦屋根などの素材を使用する場合は、屋根材の価格が高価なことに加えて、施工するのに高い技術が求められるため、誰でも同じように施工できるというわけではありません。
そのため高い技術を持つ職人が施工する必要があるため施工費用が高くなりがちですが、スレートは軽くて扱いやすいことから施工費用も安くなっているため、全体的なコストを抑えることができます。

重量が軽く、耐震性が高い

最近では耐震性能を高めるための工事が頻繁に行われています。
その工事の多くは「屋根の軽量化」が耐震性能を高めることとして扱われるようになっており、屋根が軽いということが耐震性能を高めるということで、屋根の軽量化の重要性が高まっています。
日本では昔から瓦屋根が屋根材として多く使用されてきましたが、この瓦屋根はとにかく重量があり、その重量から建物にかかる負荷が大きくなるという特徴があります。
そのため屋根が重くなり、地震があった際には大きく揺れるということもあって、耐震性に問題があるとされていました。
近年では耐震性能を高める耐震工事として瓦屋根をスレート屋根や金属屋根などの軽い素材のものに替えるということが多く行われています。
スレートは薄い板状の屋根材であり、瓦屋根よりもはるかに軽いという特徴があります。
重量が軽くなることで、柱や壁などの建物にかかる負荷も小さくなり、地震があった際の揺れ幅も縮めることができます。
このように屋根の軽量化ができるということは地震が多いという地域では大きなメリットとなるでしょう。

▷地震に備えて屋根を軽量化!耐震性の効果と注意点

幅広く使用されており、扱いやすいので扱っている工事業者が多い

瓦屋根などの屋根材によっては業者が扱っていない、施工できる職人がいないということもあり、依頼した業者では自由に屋根材を選べるということができない場合もあります。
ただ、化粧スレートは扱いやすく安価なため幅広く使用されている屋根材でもあり、扱っている業者が多いという特徴もあります。
また、扱いやすく、施工しやすいという特徴のため施工費用も安く、工期も短くなるというメリットがあります。
瓦屋根などを屋根材に使用する際には業者によっては扱っていない、施工技術も高いものが求められるといった理由があるため費用も高価になりがちです。
多くの業者が扱っている、施工費用が安いという「扱いやすさ」があるというのがスレートのメリットだと言えるでしょう。

色やデザインの種類が豊富で建物の色や周囲の風景に合わせやすい

屋根材の中でも化粧スレートはデザインや色の種類が豊富に用意されている屋根材となっていますので、さまざまな建物の色、屋根の形状、周囲の風景に合わせやすい特徴を持っている屋根材でもあります。
周囲の風景や家屋の屋根の形、建物の色合いに合わせて屋根材の色や形を選ぶことができるので、見た目を整えやすいという屋根材です。
見た目を重視したい、自分好みの屋根にしたい人に特におすすめの屋根材だといえます。

スレートを利用する際のデメリット、注意点とは

利用メリットが多いため、手広く利用されているスレートですが、実際に利用する際にはいくつかのデメリットや注意点もあります。
ここではそれらのデメリット、注意点について紹介していきます。

耐久性が低い、割れやすい、破損しやすい素材である

スレートは薄い板状の屋根材であるため、手軽に扱いやすいというメリットがあるのですが、逆に破損しやすい、割れやすい、耐久性が低いというデメリットもあります。
強風の時に飛来してきた物、落下物などがスレート屋根に当たることで屋根材が割れてしまう、破損してしまうということもあるので、台風がよく通る地域、強風になる時が多い地方などでは破損しやすいスレート屋根はあまりおすすめできません。
スレートが割れたり、破損したりすると、その割れた部分から雨水が内部に浸入して雨漏りの原因にもなりますので注意が必要です。

スレート屋根本体の防水性は高くはない

スレートは薄い板状の形状の屋根材で、屋根に設置する際にはスレート屋根を組み合わせることで屋根を作っていくという施工方式となります。
そのため、屋根材同士の設置がうまく組み合わさっていない、つなぎ目が開いてしまっているという時にはその隙間から水が内部に侵入してしまうという特徴があります。
また、つなぎ目部分に水が溜まることによってカビ、コケなどが発生しやすく、そこから屋根材の劣化が進んでいくことがあります。
もともとスレート自体はセメントでできているため、防水性は高くはありません。
スレートの表面に塗装をしていることで防水性を高めているのですが、その塗装が薄くなる、剥がれるということがあればスレートは急激に劣化することとなります。
スレート本体がそこまで耐水性が高いという素材でもないということを考えると台風が多い、大雨がよく降るという地域では、あまり使用に向いていない素材ともいえるのかもしれません。

定期的に塗装メンテナンスを行う必要がある

化粧スレートは屋根材の表面部分に塗装がされている屋根材です。
この塗装をすることによって防水性や耐熱性を向上させています。
表面の塗装については経年劣化によって薄くなっていく、剥がれていくということがあるため、完全に劣化する前に定期的に塗装メンテナンスが必要となります。
たいていは10年に一度ほどの期間で塗装しなおす必要があるのですが、10年経たなくてもスレートにひび割れがある、色がかなり薄くなっている、表面が剥がれているというような症状が出ている場合にはすぐにメンテナンスが必要となります。
メンテナンスが遅れるとそれだけ劣化も早くなっていってしまうため、早い処置が重要です。

スレート屋根の劣化症状とメンテナンス方法について

色々と利用メリットの多いスレート屋根ですが、破損しやすい塗装が必要という特徴もあるため、定期的にメンテナンスをする必要がある屋根材でもあります。

スレートは薄い板状の屋根材ですので、ひび割れや破損する場合があります。
小さいひび割れであれば塗装をして補修できる場合がありますが、大きく割れている場合は新しいスレートに交換することとなります。
これはスレートがズレている、剥がれている、反っているという場合でも同様です。
それらの症状が出ている場合は新しいスレートに交換することとなります。
また、塗装が薄くなっている場合は塗装メンテナンスを行うこととなります。
ただ、「パミール」のように塗装できない製品もあるので、事前に確認しておきましょう。

まとめ

スレート屋根は軽い、安い、扱いやすいというメリットがあるため広く普及している屋根材です。
ただ、割れやすいという特徴があるだけでなく、塗装メンテナンスが必要ですので、定期的にメンテナンスを行うことが重要だと言えます。春日部市にてスレート屋根のメンテナンス、屋根修理をご検討の際は是非ウェルスチールにお任せください!

〈スレート屋根の施工事例〉

▷春日部市にて屋根カバー工法〈スレート屋根からガルテクトS〉

▷春日部市にて屋根修理(コロニアル屋根の差し替え)

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