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屋根の豆知識

雨漏りの放置は健康被害にまで悪影響を及ぼす?

2024年9月19日

建物内で雨漏りがしていると建物が傷む、家電や家具が傷むということにつながります。
ただ、それだけではなく雨漏りは健康被害にまで影響を及ぼすのです。
そこでここでは雨漏りを放置しているとどのような健康被害が発生するのかということについて紹介していきたいと思います。

雨漏りが健康被害をもたらす原因とは

雨漏りが発生すると建物や住んでいる人にさまざまな被害をもたらします。
それは雨漏りによって色々な原因が引き起こされることが関係しています。
そこでここでは健康被害をもたらす原因について紹介していきます。

カビが発生する

雨漏りによって建物内、屋根裏などの湿度が上昇します。
こうして湿度が上がることによってカビが発生することがあるのです。
カビは「温度25℃以上」「湿度75℃以上」といった環境で繁殖速度が一気に向上します。
普通に生活していると室内の湿度が70℃を超えるようなことはありませんが、雨漏りがすることによって湿度が上昇し、部分的にカビが発生することがあるのです。
カビは壁などに付着するだけでなく、シックハウス症候群アトピーアレルギー性鼻炎といった病気の原因にもなりますし、水虫などの感染症、喘息などの呼吸器疾患といった原因になります。

キノコが発生する

カビが発生するような湿気の状態になるとキノコが繁殖することがあります。
キノコは気温や湿度が高い場所で発生するのですが、一般的にはキノコが生えているだけでは健康被害に関係はしにくいものとなっています。
ただ、キノコの胞子を吸い込むことによって肺の中でキノコの菌糸ができてしまい、気管支炎を発症する場合があります。

苔が発生する

カビやキノコだけでなく苔が発生することもあります。
苔も高温、高湿度の状況で発生しやすいものとなっています。
カビなどと同様に空気中を胞子が漂うこととなるためにアレルギーの原因になる場合があります。

ダニが発生する

カビや苔が発生することで、それらを餌とするダニも発生しやすくなります。
そのためカビや苔が発生しているところではダニも多いという可能性があります。
ダニに人間が刺されると痛み、痒みが発生しますし、ダニの死骸や糞によって呼吸器疾患、アレルギー、アトピー性皮膚炎などを発生することもあります。
雨漏りが発生している建物で梅雨の時期などはダニの発生にも注意が必要です。

ネズミが発生する

ネズミも水分を好むために雨漏りがしている床下などで繁殖しやすくなります。
ネズミが発生することで走り回る「騒音」、ネズミ自身や糞の「悪臭」、糞による「サルモネラ菌」などが起きやすくなります。
特にサルモネラ菌は人間が嘔吐、下痢などの影響を受けやすいために注意が必要です。

雨漏りによってもたらされる健康被害とは

雨漏りが発生することによってさまざまな健康被害の原因がもたらされます。
ここではどういった健康被害が考えられるかについて紹介していきます。

アレルギー症状、アレルギー反応について

雨漏りが発生することで屋根裏や室内の湿気が多くなり、カビが繁殖しやすい環境となります。
カビが繁殖することで人によっては「アレルギー性鼻炎」「アトピー性皮膚炎」などの症状が出る場合があります。
くしゃみ、鼻水、咳なども出やすくなるでしょう。
さらにカビが繁殖する環境ではカビを餌とするようなネズミ、ダニが繁殖しやすい環境でもあります。
ネズミの糞、ダニの死骸などもアレルギー症状の原因となるため、さらに症状は悪化していくこととなります。
こういったアレルギー症状は小さい子どものほうが影響を受けやすいので、小さい子どもがいる家庭ではより注意が必要です。

呼吸器疾患、感染症について

カビの発生は呼吸器疾患をもたらすこともあります。
カビを吸い込んでしまうことでアスペルギルス症を発症するとカビが肺組織を破壊しながら繁殖していきます。
こうして呼吸困難や咳が出る気管支喘息になる場合があるのです。
また、発熱を伴って呼吸困難となる過敏性肺炎になる場合もあります。
もともと喘息の症状がある人にとってはかなり重大なリスクとなってしまうので注意が必要です。

体の痒みについて

雨漏りが発生する、湿気が多くなる、ダニが繁殖するというのは危険な流れです。
ダニが繁殖するとアレルギー症状がおこる場合がありますが、それだけでなく人間がダニに噛まれるということもあります。
ダニに噛まれると肌が赤くなり、痒くなります。
痒いからといって強くかきむしると湿疹が広がってしまい、肌がひどく荒れてしまいます。
室内に湿気が多くある限りダニが繁殖する可能性があります。
また、雨の日が続いて布団を干せないという日が増えてくるとダニの駆除も難しくなります。

精神の不安、ストレスについて

雨漏りが発生すると建物の柱などの木材が腐食する、シロアリが発生して木材が食べられるといったことがあります。
シロアリが発生することで建物の耐久性が低下し、住んでいる人に不安を与えることとなります。
また、雨漏りによって雨染みが増える、カビが繁殖するといったことが起こるとストレスを感じるようになります。
ストレスがあまりに溜まると自律神経が乱れてくるために、吐き気やめまい、頭痛などを起こすことにもつながります。
雨漏りは精神的にも住んでいる人にダメージを与えることとなるのです。

雨漏りによってもたらされる健康被害以外の被害とは

雨漏りが発生しているのを放置していることでさまざまな健康被害が出ることがはっきりしています。
ただ、雨漏りの放置は健康被害だけでなくほかにもさまざまな被害をもたらします。
ここでは健康被害以外の被害について紹介していきます。

耐久性、耐震性の低下

雨漏りが発生して放置していると建物の耐久性、耐震性が低下していくことがあります。
まず雨漏りが発生すると柱などの木材が湿った状態になります。
木材は2週間湿った状態が続くと「木材腐朽菌」が発生していきます。
この木材腐朽菌は木材の構造を破壊して分解していくために木材の強度がどんどん低下していきます。
さらに木材を分解する際に水分を出すため、この水分によってさらに木材腐朽菌は増殖していくこととなります。
一度雨漏りが止まっても活動し続けることとなるのです。
また、湿った木材はシロアリの好物であるため、シロアリも発生していきます。
シロアリは木材を食べていくために建物の耐久性はますます低下することとなります。
また、雨漏りによって板金などの金属部分が錆びる、腐食するということもあります。
こうした金属の錆びや腐食も建物の耐久性や耐震性を低下させる原因となります。
こうして耐久性が低下した建物は地震があった際に倒壊しやすい建物となってしまいます。
雨漏りの放置は住んでいる人間にも健康被害をもたらしますが、建物にも耐久性の低下という被害をもたらすのです。

シロアリの発生によって部材が破壊される

雨漏りの発生によってシロアリが繁殖することがあります。
シロアリは湿った木材を好んで食べるため、雨漏りしている家は繁殖しやすい建物となるのです。
シロアリが発生すると柱などの木材を食べていくために建物の耐久性や耐震性を低下させていくのですが、それだけでなくシロアリが通る道である「蟻道」を作ったり、水道管に穴を開けたりするという被害も出てきます。
水道管に穴を開けられると使った覚えがないのに水道代が高くなったりすることもあります。
このようにシロアリの発生はさまざまな部材にダメージを与えていくこととなるのです。

床、壁、家電にも被害が出る

雨漏りが発生して室内にも水が落ちてくるようになると壁紙には雨染みができてきますし、水滴が落ちている床は腐食していきます。
また、テレビや冷蔵庫などの家電に水がかかると故障の原因にもなります。
本にかかれば本が濡れてダメになりますし、服にかかっても被害が出ます。
このように色々なものが水がかかることによってダメになってしまう可能性があるのです。

漏電リスクがある

雨漏りが起きると室内に直接水が落ちてくることもありますし、壁の中や天井裏を通って広がっていくこともあります。
こうした水分が家電にかかる、コンセントにかかる、電気配線やコードの隙間に入ることによって漏電してしまう可能性があるのです。
漏電が起きると停電、感電、火災などの原因となってしまいます。

補修する際の費用が高額になる

雨漏りが発生しているということは屋根材、外壁、ベランダ、窓枠やサッシ、雨樋などのどこかにトラブルが起きているということになります。
そうしたトラブルは比較的発見しやすいものから、専門家が綿密に調査しなければわからないものまで原因はさまざまです。
どこが原因かわからないからと雨漏りを放置していると状況はどんどん悪化していきます。
もちろん破損や劣化などが起きている場所は放置していても機能が回復していくことはありません。
むしろ雨漏りによって水が浸入してくることによって状態は悪くなるだけなのです。
そうして破損や劣化がひどくなってから補修を行う際にはそれだけ大規模なものになることとなります。
ルーフィングなどの下地まで被害が広がっている場合は屋根材を取り除いての補修が必要となります。
このように雨漏りを放置していると補修する際の規模が大きくなってしまい、補修費用も高額になってしまうのです。

まとめ

雨漏りが発生しているのに放置していることによって人体にも健康被害がもたらされることとなります。
アレルギー症状や気管支喘息、体の痒み、ストレスなどさまざまな症状が出ることにつながってしまいます。
また、人体への健康被害だけでなく建物にも被害が広がることとなります。
雨漏りが発生している場合は絶対に放置せず、できるだけ早く補修メンテナンスを行うことをおすすめします。

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