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屋根の豆知識

屋根の葺き替え工事とは?詳しく解説!

2022年12月21日

屋根は外壁と比べても紫外線や雨風などの外気の影響を受けやすく、建物の中で最も厳しい環境にさらされているといえます。

現在、屋根のメンテナンスで最も多く行われているのは塗装工事ですが、屋根から雨漏りが発生している場合や瓦屋根の場合、下地の野地板が劣化している場合などは塗装だけでは解決することができません。

そこで必要になるのが屋根の葺き替え工事なのですが、屋根の葺き替え工事とは具体的にどのような工事なのでしょうか。

本記事では屋根の葺き替え工事のメリットや葺き替えにおすすめの屋根材、葺き替え工事費用と工期の目安について詳しく紹介します。

屋根の葺き替え

屋根の葺き替え工事とはどんな工事? 葺き替えのメリットは?

屋根の葺き替え工事とは既存の屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材を葺く改修工事のことをいいます。

したがって屋根が新築当時のようにリフレッシュするので、見た目が綺麗になります。

また古い屋根材を撤去すると、屋根材の下にある防水紙(アスファルトルーフィング)のほかに下地の野地板まで劣化していたということも決して珍しくありません。

その場合には防水紙や野地板まで一新することができるので、降雨時に屋根から雨漏りが発生するなどの不具合や不安をすべて解消することができます。

 

さらに屋根材には素材ごとにそれぞれ寿命があります。

陶器瓦(粘土瓦)であれば寿命は50年以上といわれていますが、新築住宅でシェアナンバーワンのスレート屋根(コロニアル、カラーベスト)は20~25年程度、近年人気が高い金属屋根(ガルバリウム鋼板)は25~35年ほどです。

また屋根材の下にある防水紙の寿命も20年程度といわれています。

したがって築20年以上経過した屋根は、防水機能の低下が懸念されるようになります。

葺き替えで屋根材や防水紙を一新することができれば、屋根の寿命もリセットされます。

 

そして寿命が長いといわれている陶器瓦にも欠点があります。

陶器瓦の1㎡あたりの重さは約42㎏(土葺き屋根の場合は約60㎏)で、スレート屋根(約20㎏/㎡)や金属屋根(約5~6㎏/㎡)と比べて非常に重いといえます。

屋根が重くなると建物の構造躯体にかかる負担が大きくなり、重心が高くなってしまうので地震の際に揺れが大きくなります。

1995年に発生した阪神・淡路大震災では、多くの瓦屋根の住宅が被災してしまいました。

災害大国とも呼ばれる日本では、地震や台風等の自然災害への対策は欠かせないものです。

そこで既存の屋根材よりも軽いものに葺き替えることで、構造躯体への負担が軽減すると共に、耐震性能が向上して地震の際に揺れにくくなります。

結果として大地震が発生した際にも、建物が倒壊してしまう危険性が軽減されるといえるでしょう。

 

これらの屋根材を葺き替えることによるメリットを箇条書きにしてまとめると、次のようになります。

・屋根の見た目が綺麗になる

・屋根からの雨漏りの不安を解消できる

・屋根の寿命をリセットすることができる

・家の耐震性能を向上させることが可能になる

 

屋根の葺き替えにおすすめのガルバリウム鋼板製屋根材

屋根材を葺き替えるにあたっては新しい屋根材を選択することになりますが、屋根材にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴を良く理解しておくことが大切です。

ここでは葺き替えに最もおすすめの屋根材であるガルバリウム鋼板製屋根材の特徴を紹介します。

 

ガルバリウム鋼板の屋根材は金属屋根のひとつになります。

ガルバリウム鋼板製屋根の最大のメリットといえるのが非常に軽量なことで、瓦屋根の約1/8、スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)と比較しても約1/4ほどの重量しかありません。

したがってガルバリウム鋼板製の屋根材に葺き替えることで、家への負担が激減し、耐震性が大幅に向上するといえます。

とくに築年数が古い家は構造躯体が経年劣化していることが多いので、構造躯体に負担をかけないことは建物の耐久性を高める上でも非常に大きなメリットといえるでしょう。

 

またガルバリウムは「亜鉛」と「アルミ」「シリコン」を組み合わせた合金のことで、ガルバリウムでメッキを施した鋼板がガルバリウム鋼板です。

昔よく使われていたトタン屋根と比較すると同じ金属屋根でも錆びにくく、トタンよりも4倍以上の防錆性があるといわれています。

そのため屋根を葺き替えた後のメンテナンスも最低限の手間で済むといえます。

そしてガルバリウム鋼板製の屋根材は、既存の屋根材がどんな屋根材であったとしても葺き替えが可能です。

 

尚、既存の屋根材の種類ごとの葺き替えが可能な屋根材の種類は、次のようになります。

既存屋根材が瓦屋根×新規屋根材が瓦屋根・スレート屋根・シングル屋根・金属屋根=〇

既存屋根材がスレート屋根×新規屋根材が瓦屋根=✕

既存屋根材がスレート屋根×新規屋根材がスレート屋根・シングル屋根・金属屋根=〇

既存屋根材がシングル屋根×新規屋根材が瓦屋根・スレート屋根=✕

既存屋根材がシングル屋根×新規屋根材がシングル屋根・金属屋根=〇

既存屋根材が金属屋根×新規屋根材が瓦屋根・スレート屋根・シングル屋根=✕

既存屋根材が金属屋根×新規屋根材が金属屋根=〇

 

屋根の葺き替え工事費用と工期の目安

屋根の葺き替え工事にかかる費用は、既存の屋根材の種類や屋根の面積、屋根勾配、屋根形状(切妻、寄棟、片流れ等)などによって異なりますが、延べ床面積が30坪前後の木造一戸建住宅の場合で、約150~250万円といわれています。

ただし野地板に著しい腐食等が発生している場合や、屋根勾配が急で屋根足場を設置する必要がある場合などでは費用がより高額になってしまうことがあります。

 

また屋根の葺き替え工事は、屋根のリフォーム工事の中でも最も大掛かりな工事になるので、費用が高額になるばかりでなく工期もかかってしまいます。

したがって工期は、10~15日程度を見込んでおく必要があるといえるでしょう。

屋根の葺き替え工事の作業手順は概ね次のようになります。

 

・足場の設置(1日)

作業を安全に行うために建物の周囲に足場を設置します。

また足場に養生シートを掛けて、ゴミの飛散防止対策を行います。

尚、足場組立の作業は半日程度で終わることがほとんどです。

・既存の屋根材の撤去(1~2日)

既存の屋根材を撤去します。

屋根材の下の土や下葺き材なども綺麗に撤去して、最後に清掃を行います。

撤去した屋根材は昇降機(電動リフト)などを使って地上におろし、産業廃棄物として中間処理場に持ち込んで処分します。

・下地調整(1日)

築年数が経過した古い屋根の場合は屋根面が歪んでいることがあり、歪みを修正するための下地調整が必要になります。

特に既存の屋根が重い土葺きの屋根だった場合には、屋根が歪んでしまっていることが多いので要注意です。

・野地板張り(1日~2日)

屋根の葺き替えを行う場合には、基本的に野地板も新しくします。

古い野地板の上に新しい野地板を増し張りすることが多いのですが、既存の野地板の傷みが激しい場合には野地板の張り替えを行います。

また野地板だけではなく、野地板の下にある垂木(たるき)の補強などが必要になることもあります。

・防水紙(ルーフィング)の敷設(1日)

新しい野地板の上に防水紙を敷設します。

・新しい屋根材を葺く(3~5日)

新しい屋根材を葺きます。

葺き替え工事では金属屋根材(ガルバリウム鋼板)を葺くことが多くなります。

・足場の解体(1日)

屋根の葺き替え作業が終了したら点検・清掃を行い、足場を解体して作業終了となります。

 

まとめ

屋根のメンテナンスにはさまざまな方法がありますが、築年数が30年近く経過していたり、雨漏り等の問題があったりする場合には屋根の葺き替えがおすすめです。

屋根の葺き替えでは既存の屋根材を撤去して下地を補修した上で、新しい防水紙や屋根材を施工するので、見た目が綺麗になるばかりでなく、家全体の耐久性や耐震性を向上させることができます。

工期も10~15日程度なので、屋根の塗装工事を行うのとそれほど大きな違いはありません。

これから数十年住まいを長持ちさせたいのであれば、前向きに検討してみることをおすすめします。

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