2024年8月29日
建物の屋根工事を実施する際、作業の安全性と効率性を確保するために、足場の設置が不可欠です。しかし、この足場の設置と撤去には相応のコストがかかります。
本記事では、屋根工事における足場の重要性と、設置にかかる費用の目安について詳しく解説していきます。
建築現場での安全確保のため、外壁や屋根の作業時には足場が不可欠です。主に「外壁足場」と「屋根足場」の2タイプがあります。
外壁足場は建物の外周に沿って設置され、高所での安全な移動を可能にします。一方、屋根足場は屋根面と平行に組まれ、単管パイプとクランプを使用して作業者の安全を確保します。
法規制上、屋根勾配が6寸以上の場合、屋根足場の設置が義務付けられています。ただし、一般住宅の多くは3~5寸程度の勾配であるため、必ずしも必要ではありません。
しかし、近年では安全性への意識の高まりから、勾配に関わらず屋根足場を設置するケースが増加しています。これは作業の安全性を高めるだけでなく、依頼主や近隣住民に安心感を与える効果もあります。
建設現場で使用される足場には、様々な種類があります。それぞれの足場は独自の特徴を持ち、現場の状況や作業内容に応じて選択されます。ここでは、代表的な足場の種類とその特徴について解説します。
現代の建設現場で最も一般的に使用されている足場です。以下の特徴があります。
・幅40cm程度の鉄製の板を屋根と平行に設置
・高い安定性と安全性を提供
・作業者の快適な姿勢を確保
・組立時にハンマーを使用するため、騒音が発生する可能性あり
かつては広く使用されていましたが、安全性の観点から使用頻度が減少しています。
・金具を使用してパイプを連結
・作業床がなく、2本のパイプ上で作業を行うため安定性が低い
・組立は比較的簡単だが、作業時の危険性が高い
現在は主に狭小スペースや部分的な足場として使用
パイプ足場を改良した形態で、以下の特徴があります。
・パイプ足場にブラケットを取り付けて床面を作成
・ボルト締めによる組立方式を採用
・パイプ足場より安定性が向上しているが、くさび緊結式足場には及ばない
・中程度の安全性と使いやすさを提供
各足場タイプの選択は、作業の性質、建物の構造、安全基準、そして現場の条件に基づいて慎重に行われます。適切な足場の選択は、作業効率と安全性の向上に直結します。
屋根足場の設置には時間と費用を要しますが、その必要性と利点は多岐にわたります。以下、主要な点について詳しく解説します。
屋根作業における最重要事項は作業員の安全です。高所での作業は本質的に危険を伴い、特に急勾配の屋根では転落リスクが高まります。
職人は両手を使って作業するため、バランスを崩しやすい状況に置かれます。そのため、法令で安全帯の着用が義務付けられており、屋根足場はその取付点として不可欠です。
屋根作業は周囲の目に触れやすいため、適切な安全対策は近隣住民の不安を軽減し、工事への信頼を高めます。足場の設置自体が安全への取り組みを可視化し、好印象を与えます。
さらに、足場に取り付けた防護ネットは塗料の飛散を防ぎ、周辺への影響を最小限に抑えます。これにより、トラブルを回避し、円滑な工事進行が可能となります。
安定した足場は、熟練工でも作業の質を左右する重要な要素です。特に屋根塗装や葺き替えなど、精密さを要する作業では、安定した姿勢の確保が不可欠です。
屋根足場と安全帯の併用により、作業員は安心して集中力を発揮でき、結果として高品質な仕上がりと作業効率の向上につながります。これは特に均一な塗装が求められる断熱・遮熱塗料の施工時に顕著な効果を発揮します。
屋根工事の際に必要となる足場の設置には、一定の費用が発生します。この費用は様々な要因によって変動しますが、ここでは一般的な相場について解説します。
足場の設置費用は、建物の規模や形状、地域性、そして立地条件などによって大きく左右されます。しかし、おおよその目安を知ることで、予算計画の参考にすることができます。
一般的に、屋根足場の基本単価は平方メートルあたり約1,000円程度です。ただし、この単価は600円から1,500円の範囲で変動することがあります。変動要因としては、屋根の傾斜角度や使用する足場の種類、そして現場の状況などが挙げられます。
例えば、30平方メートルの屋根に足場を設置する場合、おおよそ3万円程度の費用が見込まれます。ただし、これはあくまで基本的な計算例であり、実際の費用は様々な要因によって変化します。
屋根足場は外壁足場と比較してやや高額になる傾向があります。これは、屋根上での作業が必要となり、設置や撤去に追加の労力と時間を要するためです。
実際の総費用を考える際は、建物全体の足場設置を考慮する必要があります。一般的な住宅の場合、外壁足場と屋根足場を合わせた総費用は、およそ10万円から20万円の範囲に収まることが多いです。
ただし、以下のような条件がある場合、費用が増加する可能性があります。
・狭い道路や急な坂道など、アクセスが困難な立地
・大規模または高層の建築物
・複雑な屋根形状や急勾配の屋根
・特殊な足場材料や技術が必要な場合
これらの要因を考慮し、専門業者に相談することで、より正確な見積もりを得ることができます。
足場を設置するには、それなりの費用がかかります。これは外壁工事でも屋根工事でも同じことが言えます。
そのため、塗り替えや修理、葺き替え、屋根カバー工法など、足場が必要な作業はできるだけまとめて行うのがお得です。このように一度にまとめて行うことで、足場を何度も設置する必要がなくなり、費用を抑えることができます。
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