2024年1月22日
雨漏りの放置は絶対にNG!恐ろしい二次被害について
雨漏りが発生したらできるだけ早く対処する必要があります。
雨漏りは虫歯と一緒で放置していて回復することはありません。
放置すればするほど症状は悪化していってしまうのです。
そこでここでは雨漏りを放置してはいけない理由、どのような二次被害があるのかということについて紹介していきたいと思います。
雨漏りは放置することによってさまざまな症状が悪化していきます。
ここでは雨漏りを放置することで発生する症状について紹介していきます。
雨漏りを放置していてまず起こるのが「木材の腐食」です。
建物には多くの木材が使われているのですが、木材は水分に弱く、ずっと雨水にさらされることによって腐ってしまいます。
こういった建物の内部は太陽光が直接当たらない、換気が悪いという場所になるため、雨水で濡れた場所はずっとジメジメと湿気が溜まっていくこととなります。
こうして「湿度85%以上・木材の含水率25%以上」といった条件が揃ってくると「木材腐朽菌」が発生することとなります。
これはその名前の通りに木材を腐らせてしまう菌です。
木材が腐っていくと強度がどんどん下がっていくこととなるのです。
木材が腐って強度が下がっていくと
・突然天井が抜け落ちる
・家が傾いていく
・家が倒壊する
といったことにつながっていきます。
このように木材が腐食するという症状が起きてしまうのです。
建物の木材が湿ってくると湿気を好む害虫や害獣が発生しやすい環境となります。
まず恐ろしいのがシロアリです。
シロアリは湿った木が好物で発生すると柱などの木材を食べていきます。
シロアリが発生すると建物の強度が急激に下がることとなりまずので、できるだけ早く駆除を行うことが重要となります。
このシロアリは侵入してくるのを防ぐというのが難しく、わずかな隙間からでも侵入してきます。
そもそも日本では「四季がある」「山、川、海が多い」といった国土のために湿度が高く、湿気が溜まりやすいという環境があるため、シロアリが発生しやすい条件が揃っているのです。
また、近年新しく建てられている建物は建築基準法によって床下に高さが確保されるようになっていて通気性がよくなっているのですが、昔は基礎部分の高さの基準が設定されていなかったので床下が低いという建物が多くありました。
このように床下の高さがない建物では通気性や換気性が悪く、そこに湿気が溜まってしまうのです。
さらに雨漏りが発生することで、湿気はさらに溜まりやすくなってしまい、シロアリの繁殖につながるのです。
雨漏りが発生すると木材が湿ってくるということがシロアリの繁殖につながるということからもわかるようにシロアリは木材、特に湿った木材を好むのですが、それらの中でも「柔らかい木材」「ツーバイ材」を好みます。
こうした条件の木材は「エゾマツ」「ホワイトウッド」「スプルース」などがこれに当たります。
逆に硬い木材やヒノキチオールが含まれている木材はシロアリは好まないという習性があるため、「ヒノキ」「チーク」「ヒバ」といった硬い木などはシロアリが発生しにくい木材となっています。
▷参考サイト:雨漏りとシロアリの関係は?原因と予防方法を解説
その他の害虫にはダニの発生があります。
こちらもジメジメした環境を好む害虫で、人間を刺すことがあります。
ダニに刺されると「かゆくなる」「病気になる」といった症状があります。
なぜか身体がかゆい、腫れたりするといった症状が出ている場合にはダニが発生している可能性があります。
害獣としてはネズミがあります。
ネズミは柱をかじったりすることがあるだけでなく、糞による害もありますし、他の場所から寄生虫や病原菌を持ち込んでくることもあります。
これらの害虫や害獣はジメジメした空間を好み、湿った木材が好物の場合が多いので、雨漏りを放置するということはこうした害虫などの繁殖を助けることとなるのです。
雨漏りを放置していると天井や壁のクロスにシミができてくることがあります。
シミができているということはすでに柱や鉄骨が腐食している、錆びているという可能性があります。
クロスがシミができるほど湿ってくると粘着力が弱くなってきて剝がれてきやすくなります。
こうした状態でクロスを張り替えたとしてもすぐに剥がれてしまいます。
また、こうしてシミができている場所の近くではカビが発生しているという可能性が高くなります。
カビは見た目が悪くなるというだけでなく健康被害をもたらすものです。
カビは建物内では木材、塗料、接着剤などをエサとして増殖していきます。
特に「湿度70%以上」「気温25度前後」「ホコリなどのエサ」という条件が揃うと急激に増える傾向があります。
カビが増殖すると、アレルギー、喘息、気管支疾患などを起こす場合があります。
また、カビが生えている壁紙などは住んでいる人にストレスを与えるということもあります。
カビは人体に悪いものだと認識しておきましょう。
早い段階で対応すればそれだけ修理、補修する場所も少なくなるため早く安くメンテナンスをできるかもしれません。
しかし、雨漏りを放置したことで、
・木材の腐食が進んだ
・シロアリが発生している
・広い範囲にカビが繁殖している
という状態になるとそれだけ補修するのに時間と手間と費用がかかることとなります。
特に木材の腐食については梁や柱といった重要な部分が損傷していると大規模な補修工事が必要となる場合があります。
雨漏りは放置することで被害は拡大していくだけとなりますので、それだけ補修費用も高額になっていくのです。
重要なのはできるだけ早く対処することだと思っておきましょう。
雨漏りを放置している人の中には「雨漏りが発生しているがどこに連絡をするのかわからない」という人もいるかもしれません。
そこでここではタイプ別の連絡先について紹介していきます。
賃貸マンションやアパートの場合は、いきなり自分で修理業者に連絡をするのではなく、まずはオーナーか管理会社に連絡をしましょう。
大家、オーナーが常にいるようなマンションであれば大家が窓口の場合もありますが、ある程度の規模のマンションになると管理会社に任せているということも多くあります。
こうした場合はまず管理会社に雨漏りがしているということを告げると良いでしょう。
この際、説明をしやすくするために雨漏りがしている場所を撮影したり、どういった雨漏りがあったのかを簡単に記録しておくとスムーズに話が進みやすくなります。
分譲マンションの場合は自分の持ち家ということになるのですが、他の住居との関わりも大きいため、いきなり修理業者に頼むのではなく、まずは管理組合に連絡をすることとなります。
雨漏りがどういった原因で起きているのかにもよりますが、原因によっては管理組合が対応してくれる場合もありますし、管理組合から修理費用が負担されるということもあります。
ただ、管理組合に連絡をする前に修理業者に依頼して工事してしまった場合はこうした対応をしてもらえないということがあるため注意が必要です。
まずは管理組合に連絡をすることが重要なのです。
新築で建てた持ち家で築10年未満、保証期間内という場合には施工を担当した工務店、ハウスメーカーに連絡をすることとなります。
大規模な自然災害などではないのに雨漏りがしてきたという場合には施工不良である可能性があるため無償で修理をしてもらえる場合があります。
もし保証期間を過ぎている場合でも施工を担当した工務店であれば、図面を持っているためにスムーズに雨漏りの補修工事を行うことができます。
割引などを行ってくれる場合もありますので、まずは施工を担当した工務店に連絡をするのが良いでしょう。
持ち家ですでに築年数がかなり経っている、保証期間は過ぎているという場合には自分で修理業者を探すこととなります。
もちろんこの時に施工を担当した工務店に連絡をするのも良いでしょう。
ただ、特に割引などはされないことが多いので、いくつかの修理業者から見積もりをとって比較するのがおすすめです。
この時、台風や大雪といった自然災害がきっかけで雨漏りがしたという場合には火災保険が適用できる場合があります。
火災保険はどういった場合でも無条件で適用されるというものではありませんので、修理業者に相談しながら適用条件を確認しておきましょう。
雨漏りが発生した時には放置することをせず、できるだけ早く修理業者に連絡をするということが重要となるのですが、本格的に補修工事が行われるまでも放置しておいて良いというわけではありません。
雨漏りは原因の特定が難しく、屋根に上るのも危険が伴うためになかなか応急処置も行いにくいのですが、
・安全を確保した上でビニールシートを敷く
・雨漏りがしている場所にバケツや洗面器を置く
・家電や床材が濡れないようにする
といった応急処置は行うべきです。
逆に、
・釘を打つ
・コーキングを打つ
・屋根に上って作業をする
といったことは避けるようにしましょう。
雨漏りが発生すると放置してはいけません。
放置していて雨漏りが解決することはなく、症状は悪化していくしかないのです。
そのため、最低限の応急処置だけ行い、できるだけ早く修理業者に連絡をするというのが正解だと言えます。
雨漏りを放置すればするだけ、木材が腐食する、シロアリが発生する、カビが繁殖するものだと知っておきましょう。
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