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屋根の豆知識

人気を集めている「ガルバリウム鋼板」とは?メリット・デメリットを解説

2023年7月20日

建築業界で注目を集めている新素材の一つに「ガルバリウム鋼板」があります。

この材料は、その軽量性と耐久性から、特に屋根材として広く採用されつつあります。しかし、一般的な認知度はまだ低く、日本では比較的新しい建材と言えるでしょう。

本記事では、この急速に普及しつつある「ガルバリウム鋼板」について、その長所と短所を詳しく解説していきます。

ガルバリウム鋼板の概要

ガルバリウム鋼板は、建築業界で注目を集める革新的な素材です。アメリカのベスレヘムスチール社が開発し、日本では日本製鉄株式会社が商標登録しています。

この特殊な鋼板は、通常の鉄に比べて強度が高く、加工性に優れています。しかし、従来の鋼板と同様に錆びや腐食に弱いという課題がありました。

この問題を解決するため、ガルバリウム鋼板には特殊な表面処理が施されています。鋼板の表面に金属コーティングを施すことで、素材を保護しています。この処理により、「表面処理鋼板」の一種となっています。

ガルバリウム鋼板の特徴的な点は、その表面コーティングの組成にあります。具体的には以下の割合で構成されています。

・アルミニウム:55%
・亜鉛:43.4%
・シリコン:1.6%

この独特な配合が、ガルバリウム鋼板の性能を決定づける重要な要素となっています。

ガルバリウム鋼板のメリット

メリット

ガルバリウム鋼板は、建築資材として数多くの利点を持つ革新的な素材です。以下では、その主要な特長について詳しく解説します。

優れた耐食性

ガルバリウム鋼板の最大の特徴は、その卓越した耐食性です。特殊な合金コーティングにより、従来の金属屋根材と比較して、はるかに高い防錆・防食性能を発揮します。この特性により、長期にわたって建物を保護し、メンテナンス頻度を大幅に低減できます。

軽量性と耐震性の両立

近年、建築物の耐震性向上が重要視される中、ガルバリウム鋼板の軽量性が注目を集めています。従来の瓦屋根と比較して大幅に軽量であるため、地震時の建物への負荷を軽減し、構造全体の耐震性を高めることができます。この特性により、既存建築物の耐震改修にも適しています。

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優れた熱反射性

ガルバリウム鋼板は、その表面処理により高い熱反射性を持ちます。これにより、夏季の屋内温度上昇を抑制し、冷房効率の向上に貢献します。結果として、エネルギー消費の削減にもつながり、環境にも配慮した素材と言えます。

高い耐久性と低メンテナンス性

ガルバリウム鋼板は、水分を吸収しない特性により、カビやコケの発生を抑制します。また、セメント系材料に見られるようなひび割れの心配もありません。さらに、凍結による損傷(凍害)にも強い耐性を持ちます。これらの特性により、長期にわたって美観を保ち、メンテナンスの手間とコストを大幅に削減できます。

施工の容易さと多様な応用

ガルバリウム鋼板は、その軽量性と加工のしやすさから、施工が容易で工期の短縮が可能です。また、既存の屋根や外壁の上から被せる「カバー工法」にも適しており、リノベーションプロジェクトでの活用も増えています。

これらの特長により、ガルバリウム鋼板は現代の建築ニーズに応える優れた素材として、その地位を確立しつつあります。耐久性、環境性能、そして経済性を兼ね備えたこの素材は、今後の建築業界でさらなる普及が期待されています。

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ガルバリウム鋼板のデメリット

デメリット

ガルバリウム鋼板は多くの利点を持つ一方で、いくつかの課題点も存在します。以下では、使用時に考慮すべき主な問題点について詳しく説明します。

初期投資の高さ

ガルバリウム鋼板を屋根材として採用する場合、従来の屋根材と比較して初期費用が高くなる傾向があります。ただし、長期的な耐久性によりメンテナンス費用が抑えられるため、総合的なコスト効率は良好です。

表面損傷のリスク

耐久性に優れるガルバリウム鋼板ですが、表面に深い傷がつくとメッキ層が損なわれ、腐食の原因となる可能性があります。特に強風時の飛来物による損傷には注意が必要です。定期的な点検と早期の補修が重要となります。

変形への脆弱性

ガルバリウム鋼板は薄い金属製であるため、強い衝撃を受けると変形しやすい特性があります。変形は外観を損ねるだけでなく、機能面でも問題を引き起こす可能性があるため、慎重な取り扱いが求められます。

断熱性能の課題

金属製の特性上、ガルバリウム鋼板は熱を伝えやすい性質があります。これにより、夏季には建物内部の温度上昇を招く可能性があります。この問題に対処するため、断熱材を組み合わせた製品の使用が推奨されています。

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デザインの制約

ガルバリウム鋼板の外観は、一般的にシンプルでモダンな印象を与えます。これは現代的な建築には適していますが、伝統的な和風建築などには馴染みにくい場合があります。近年では、多様なデザインや色彩のバリエーションが増えており、選択肢が広がっています。

まとめ

ガルバリウム鋼板は、建築業界で広く使われるようになってきた新しい素材です。優れた性質を持っているため、建物の外側を覆う材料として多くの人に選ばれています。

この素材の主な良い点は、軽いこと、長持ちすること、そして寿命が長いことです。これらの特徴があるため、ガルバリウム鋼板は外壁や屋根の材料として大変適しています。

特に注目すべきは、屋根に使うことで地震に強くなる点です。軽い素材なので、建物全体の重さが軽くなり、地震の揺れに耐えやすくなります。このような特徴から、ガルバリウム鋼板は今後さらに注目を集め、建築の世界で大切な役割を果たすようになると考えられます。

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