雨樋の修理方法を徹底解説
2023年1月31日
屋根から流れる雨水を集め、スムーズに排水してくれる雨樋(あまどい)。
普段その存在は目立ちにくいものですが、壊れてしまうと雨水の排水がうまくいかず、建物が腐食する原因になります。
被害を広げないためにも、雨樋の修理は速やかに行うことが大切です。
雨樋の不具合が軽微であれば、自分で修理できる場合もあります。
しかし、被害状況によって修理方法は異なり、自力で修理可能な内容か判断に迷うところではないでしょうか。
そこで、雨樋の修理方法を被害状況別にまとめました。
自力で修理可能か判断する材料として、ぜひ参考にしてください。
雨樋修理には正確さが求められる上、高所での作業には危険がつきものです。
自力で「速やか、かつ正確な修理」を安全にできない場合、屋根修理業者へ依頼しましょう。
雨樋の修理方法を被害状況別に解説
「雨樋が壊れている」といっても、その被害状況は様々です。
①雨樋の継手が外れている
②破損・欠落している
③歪み・曲がり
④大雨で雨水が溢れる
⑤経年劣化
被害状況にあわせて修理方法を解説いたします。
①雨樋の継手が外れている
雨樋の連結部分が外れている場合、雨樋を繋ぐ『継手(つぎて)』の修理が必要です。
継手は、主に5つの種類に分かれています。
- 軒継手
- 縦継手
- 集水器
- エルボ
- 外曲がり
どの継手も、雨樋を繋ぐために必要不可欠な部品です。
外れている場合には、継手と雨樋の両方を清掃のうえ、雨樋用の接着剤によって繋ぎ合わせます。
清掃の際には、カビやコケ、ほこり、さび、油などの汚れも落とし、水分を乾燥させることが大切です。
乾燥した状態で接着剤を使用しなければ、しっかりと継手を接着できません。
隙間ができると、雨漏りの原因となります。
接着後は約30分程度でほとんど固定され、1日経つと完全に固定できるでしょう。
雨樋用の接着剤は、ホームセンターやインターネット通販で購入可能です。
また、継手がなくなっている、または変形や劣化がみられる場合には継手の購入が必要となります。
修理箇所に適した継ぎ手を選びましょう。
1.2.軒継手と縦継手
軒樋同士、または縦樋同士をつなぐ継手を、『軒継手』『縦継手』といいます。
『軒樋(のきどい)』とは、雨樋の中で、軒先の横方向へ渡している部品のことです。
また、軒樋から縦方向に雨水を流す役割の部品を『縦樋(たてどい)』といいます。
縦継手は「上が太く、下が細い向き」で使用しなければ、雨漏りにつながる可能性も。
逆さまに取り付けることのないよう注意しましょう。
3.集水器
軒樋から縦樋へ、雨水を流す役割の部品が集水器です。
漏斗のような形をしており、雨水を集めやすいよう考えられています。
古い軒樋を使用する場合、コーキングで集水器と軒樋をつなげ、集水器付近に支持金具を用いれば、しっかりと取り付けられるでしょう。
4.エルボ
緩やかに曲がった継手で、縦樋の経路を変更する際に用いられます。
連結させるのが難しい場面もありますが、無理やり取り付けることのないよう気を配りましょう。
5.外曲がり
軒樋と軒樋を繋ぐ継ぎ手ですが、軒継手とは異なるL字型の形状です。
寄棟屋根などのコーナー部で、雨樋の経路を変更する際に使用されます。
②破損・欠落している
破損した雨樋は取り外したうえで、新しい雨樋と交換してください。
種類にもよりますが、雨樋は1本2,000円から5,000円ほどで購入可能です。
交換する際に注意したいのが、雨樋の傾斜です。
以前の雨樋と同じ傾斜で交換できれば、排水がスムーズにいくでしょう。
交換方法としては、以前支持金具が取り付けてあった穴から、同じ高さで2cm程ずらして支持金具位置を決めます。
前回と形が違う支持金具を使用する際には、高さが変わるため調整が必要です。
また、以前支持金具が取り付けてあった穴はコーキングで塞ぎましょう。
穴が残っていると、雨水の浸入経路となり、雨漏りの原因となります。
少しのひび割れのような軽微な破損であれば、『雨樋補修テープ』を活用するのもよいでしょう。
ただし、根本的な問題を解決するような修理方法ではないため、時間の経過とともに再び被害が出る可能性があります。
一時的に修理する場合に使用するとよいでしょう。
③歪み・曲がり
歪んだり、曲がっている雨樋や支持金具は新しいものと交換します。
ただし、複数箇所が歪んだり、曲がっている場合は、雨樋全体を交換の上修理したほうがよい場合も。
全体の修理は大がかりなものとなるため、自力で行うのは大変な作業です。
また、支持金具を取り付ける際には、雨水がスムーズに流れるよう『傾斜』が必要です。
自力で適切な傾斜になるよう調整するのは難しい作業となるため、屋根修理の専門業者へ依頼することをおすすめします。
④大雨で雨水が溢れる
雨水が排水できず溢れる原因は、以下の3点が挙げられます。
1.ゴミの詰まり
2.傾斜の問題
3.排水量が少ない
ゴミ詰まりが原因の場合は、雨樋に詰まっている葉っぱなどのゴミを取り除きます。
高所での作業となる場合には、危険が伴うため屋根修理業者へ依頼できると安心です。
最もゴミが詰まりやすいのは『集水器』。
ゴミ詰まりを解消できたか確認する場合、自分で水を流してみるとわかりやすいでしょう。
また、何らかの拍子に雨樋の傾斜が変われば、排水がスムーズに行えない場合があります。
雨樋自体の歪み、支持金具の不具合がないか確認しましょう。
くわえて、雨樋自体に問題はなく、排水量が足りないケースも考えられます。
その場合は部分的なDIYでは対応できず、全体の改修が必要です。
⑤経年劣化
経年劣化で破損や雨漏りしている場合は、一部分を修理しても被害を繰り返す可能性があります。
雨樋は、20〜30年ほどが耐用年数となるため、時期が来たらメンテナンスが必要です。
雨樋修理にも火災保険が適用できる
自力での雨樋修理が難しくても、風水害による被害の場合、火災保険の補償を利用すれば費用負担が減らせます。
火災保険が適用される条件として、以下の2点が挙げられます。
①修理費用が20万円以上であること
②被害発生から3年以内であること
雨樋修理自体は、少額で済むケースもあるでしょう。
しかし、足場を組む場合には『足場代』が必要です。
足場代の相場は15〜20万ほどなので、条件を満たせることは多くあります。
台風被害や大雨などにより雨樋修理が必要となれば、適用条件を確認の上、火災保険を申請しましょう。
雨樋修理を依頼する業者の選び方
雨樋修理を依頼するときに、気をつけたいポイントは以下の3点です。
①信頼できる業者
②技術力のある業者
③地域に根差した自社施工の業者
安心して雨樋修理任せられるよう、業者選びにも気を配りましょう。
信頼できる業者
大切な住宅の修理は、信頼できる業者に依頼したいもの。
そこで参考となるのが口コミです。
たとえば、『グーグルマップ』を開いてみると、様々なお店や企業の口コミが閲覧できます。
実際にサービスを受けた人が書き込んでいるので、その評判が分かりやすいでしょう。
技術力のある業者
施工実績の豊富な、技術力のある業者へ依頼しましょう。
ホームページなどに施工実績が掲載されていると、実際に施工した修理内容が見ることができます。
地域に根差した自社施工の業者
自社施工の業者であれば、下請けの職人を使わず、質問や相談の際にもスムーズにやり取りが行えます。
施工まで一貫してお付き合いができるので、安心して依頼できるでしょう。
まとめ
雨樋修理は、雨漏りなどの被害を広げないためにも、迅速に行うことが求められます。
自力で雨樋修理が難しいと感じたら、無理せず専門業者へ依頼を行いましょう。
ウェルスチールでも、雨樋修理が可能です。
春日部市を中心に周辺市は腕利きの職人が相談から工事完成まで、迅速丁寧に対応いたします。
屋根まわりでお困りごとがございましたら、ぜひご相談ください。